魏書 荀彧伝 07(現代語訳)~映画、漫画、アニメで基本は押さえた!もっと知識を深めたい、知りたいときは正史がおすすめ♪
こんにちは!三国志アナリストの橘花みいく(たちばなみいく)です。
直近の活動はこちらご覧ください
三国志の人物の中でも一二を争うくらい謎が多い、我が最愛の荀彧様についてまとめました。曹操のお気に入りで常VIP待遇なのになぜ不仲説?
正史の現代語訳と私みいくの注釈つきで、演義では描かれない荀彧様の横顔にうっとりしながら素顔にしっぽり密着したいと思います。続けて読むと、きっとあなたも荀彧様の虜に…❤︎
では紐解いていきましょう
曹操献帝を迎えるも無礼な袁紹にイラつく
曹操が献帝を迎えたことで(何かと曹操が中心になっていくため)、袁紹は内心不満で仕方なかった。当時の袁紹は黄河の北側を支配下に収めていて、天下の人々は強大な力を恐れていた。曹操は東の呂布に脅かされ、南の張繍と戦い、しかも宛城ではその張繍相手に大敗を喫していたばかりだった。袁紹はいい気味だと調子にのり、曹操宛の手紙も無礼な言葉を書き連ねた。曹操は激怒して明らかにいつもと様子が違いおかしかった。周囲のものは張繍にコテンパンにやられたせいだろうと噂していた。
鍾繇は心配して荀彧に尋ねた。
「曹公は聡明な方で、そんな過去の敗戦に執着する方ではない。他に何か理由があるんだろうと思うが…よし俺が聞いてくる」
曹操の元へ行き胸のうちを尋ねると、曹操は袁紹からの手紙を見せて言った。
「無礼尊大な袁紹のやつを叩きのめしたいが、力ではかなわない。どうしたものか」
そこで荀彧は答えた。
「古来より戦いの勝敗はトップの力量次第です。トップに力があれば弱小であっても強大になるし、トップに力がなければ強大であっても弱小になってしまうでしょう。劉邦と項羽の存亡を見てもわかることです。
今曹公と天下を争うものと言えば袁紹しかおりますまい。袁紹は外面はよく立派な人間を気取っていますがメンタルはブレブレ、仕事を人に任せておきながらその心を疑うようなやつです。曹公はさっぱりした性格で細かいことにこだわらず、どんな人間でも才能さえ提供してくれれば構わないという割り切ったお考えをお持ちです。これだけでも度量が違うのです。
袁紹は腰が重く決断できず、いつもチャンスをモノにできずにいる。 曹公は思い切った決断をされ臨機応変に柔軟に対応されます。決断力に置いても優っている証拠です。
しかも袁紹の兵たちはルーズで規律が保たれていない、人数は多くても役には立たないでしょう。曹公はルールがはっきりしていて賞罰もはっきりしています。我が軍の兵たちは人数は少ないと言っても皆先を争って戦おうとする者ばかりです。これは勇気で優っている証拠です。
袁紹は生まれた家の名声に寄りかかり、いかにも知識があるようにみせ、名ばかりを大事にしている。なので集まっているの名家の名に釣られたおべんちゃらのうまい連中ばかりです。曹公は誠実さを持ってあたり、心にもないお世辞は決して言われないお方。ご自分は質素な暮らしをされながら、功績あるものにはもの惜しみなさいません。ゆえに天下に義の心を知り自分の力を試したい者たちは、皆曹公のお役に立ちたいと思っています。これは徳が優っている証拠です。
今あげた4つの強みをお持ちで、まして献帝をお助けし、正義の戦いをする者に誰が表立って戦いを挑んできましょうか。まして袁紹のごときが何ができましょう。」
曹操は勇気付けられ喜んだ。
この記事は、
●映画、アニメ、漫画で基本は押さえた!もっと知識を深めたい、知りたい
●原典読みたいけど漢文の知識ゼロでもだいじょうぶかな
●日本語でも難しいのはイヤ、空き時間にサクッと読めるライトなやつが読みたい
そんな方におすすめです。
そんなエピソードあったんや~そういう解釈もあるんや~と楽しんでもらえたら幸いです。
橘花美郁について
ファン歴は30年ほど
イラスト投稿や同人活動、三国志関連サイト、自主アニメも作っています。荀彧伝現代語訳のサイトも運営しています。
私が「みいく流解釈」でわかりやすく解説します☆
ディスコグラフィ-みいく-|潁上華電視台DAY1
https://miikutpz.sakura.ne.jp/site/descography-miiku.html
(旧サイトです)
潁上華電視台DAY2
三国志の人物の中でも一二を争うくらい謎が多い、我が最愛の荀彧様についてまとめました。曹操のお気に入りで常VIP待遇なのになぜ不仲説?
正史の現代語訳と私みいくの注釈つきで、演義では描かれない荀彧様の横顔にうっとりしながら素顔にしっぽり密着したいと思います。続けて読むと、きっとあなたも荀彧様の虜に…❤︎
では紐解いていきましょう
魏書 荀彧荀攸賈詡列伝 続き
曹操献帝を迎えるも無礼な袁紹にイラつく
「古来より戦いの勝敗はトップの力量次第です!」
荀彧の一刀両断
曹操が献帝を迎えたことで(何かと曹操が中心になっていくため)、袁紹は内心不満で仕方なかった。当時の袁紹は黄河の北側を支配下に収めていて、天下の人々は強大な力を恐れていた。曹操は東の呂布に脅かされ、南の張繍と戦い、しかも宛城ではその張繍相手に大敗を喫していたばかりだった。袁紹はいい気味だと調子にのり、曹操宛の手紙も無礼な言葉を書き連ねた。曹操は激怒して明らかにいつもと様子が違いおかしかった。周囲のものは張繍にコテンパンにやられたせいだろうと噂していた。
鍾繇は心配して荀彧に尋ねた。
「曹公は聡明な方で、そんな過去の敗戦に執着する方ではない。他に何か理由があるんだろうと思うが…よし俺が聞いてくる」
曹操の元へ行き胸のうちを尋ねると、曹操は袁紹からの手紙を見せて言った。
「無礼尊大な袁紹のやつを叩きのめしたいが、力ではかなわない。どうしたものか」
そこで荀彧は答えた。
「古来より戦いの勝敗はトップの力量次第です。トップに力があれば弱小であっても強大になるし、トップに力がなければ強大であっても弱小になってしまうでしょう。劉邦と項羽の存亡を見てもわかることです。
今曹公と天下を争うものと言えば袁紹しかおりますまい。袁紹は外面はよく立派な人間を気取っていますがメンタルはブレブレ、仕事を人に任せておきながらその心を疑うようなやつです。曹公はさっぱりした性格で細かいことにこだわらず、どんな人間でも才能さえ提供してくれれば構わないという割り切ったお考えをお持ちです。これだけでも度量が違うのです。
袁紹は腰が重く決断できず、いつもチャンスをモノにできずにいる。 曹公は思い切った決断をされ臨機応変に柔軟に対応されます。決断力に置いても優っている証拠です。
しかも袁紹の兵たちはルーズで規律が保たれていない、人数は多くても役には立たないでしょう。曹公はルールがはっきりしていて賞罰もはっきりしています。我が軍の兵たちは人数は少ないと言っても皆先を争って戦おうとする者ばかりです。これは勇気で優っている証拠です。
袁紹は生まれた家の名声に寄りかかり、いかにも知識があるようにみせ、名ばかりを大事にしている。なので集まっているの名家の名に釣られたおべんちゃらのうまい連中ばかりです。曹公は誠実さを持ってあたり、心にもないお世辞は決して言われないお方。ご自分は質素な暮らしをされながら、功績あるものにはもの惜しみなさいません。ゆえに天下に義の心を知り自分の力を試したい者たちは、皆曹公のお役に立ちたいと思っています。これは徳が優っている証拠です。
今あげた4つの強みをお持ちで、まして献帝をお助けし、正義の戦いをする者に誰が表立って戦いを挑んできましょうか。まして袁紹のごときが何ができましょう。」
曹操は勇気付けられ喜んだ。